コーヒー、お茶、赤ワイン、タバコなどは、歯の外因性着色(歯の表面に色素が付着すること)に関係することがあります。ただし、「毎日コーヒーを飲む=ホワイトニングをしても無駄」というわけではありません。
SELFDUCKでも、毎日コーヒーを飲みながら医療ホワイトニングを続け、大きな変化を感じているお客様がいます。SELFDUCK代表自身も毎日コーヒーを飲んでいます。大切なのは、表面の着色なのか歯そのものの色なのか、どこまで生活習慣を変えられるのか、どの方法で白くしたいのかを分けて考えることです。
コーヒーを毎日飲むと歯は黄ばむ?
コーヒーなどの色の濃い飲食物は、歯の表面に色素が付着する「外因性着色」に関係することがあります。ただし、歯の黄ばみのすべてがコーヒーのせいというわけではありません。日本歯科医師会「お口のなんでも相談 ホワイトニング」でも、歯に色がつく原因には食べ物・飲み物による変色のほか、加齢によるもの、むし歯や病気によるものなど複数があるとされています。加齢による黄ばみについては年齢とともに歯が黄色くなるのはなぜ?加齢による黄ばみとホワイトニング効果を解説で解説しています。
コーヒー・お茶・赤ワイン・タバコはなぜ歯の色に関係する?

コーヒー、紅茶・緑茶、赤ワイン、タバコなどには色素成分が含まれており、これらが歯の表面に付着することで、外来色素による着色が生じることがあります。茶渋やタバコのタールなどが歯の表面に沈着するケースがこれにあたります。歯の色に関わる詳しい化学的な仕組みまではこの記事では踏み込みませんが、こうした外因性の着色は、歯そのものの内部の色(内因性の変色)とは区別して考える必要があります。
着色した歯はクリーニング?ホワイトニング?
ここが最も大切なポイントです。日本歯科医師会「テーマパーク8020」によれば、茶渋やタバコのタールなど外来色素が歯の表面に沈着した場合には、多くの場合、プロによる歯面研磨(クリーニング)だけで歯本来の色を取り戻せるとされています。つまり、着色=すべて医療ホワイトニングが必要というわけではありません。
一方で、歯そのものの色をさらに明るくしたい場合には、医療ホワイトニングという選択肢があります。医療ホワイトニングの仕組みについては医療ホワイトニングとは?美容ホワイトニングとの違い・効果・種類を解説、実際に使われる薬剤については過酸化水素ホワイトニングとは?歯が白くなる仕組み・効果・注意点を解説で解説しています。黄ばみの原因を表面の着色と歯そのものの色に分けて考える視点については黄色い歯はホワイトニングで白くなる?黄ばみの原因と白くなりやすい歯・なりにくい歯を解説もあわせてご覧ください。
コーヒーを毎日飲む人がホワイトニングしても意味ない?
結論として、意味がないとは言えません。SELFDUCKでも、毎日コーヒーを飲みながら医療ホワイトニングを続け、大きな変化を感じているお客様がいます。SELFDUCK代表自身も毎日コーヒーを飲んでいます。
研究の面でも、着色性の飲食物を完全に排除する厳格な「ホワイトダイエット」が、漂白の結果を明確に改善するとは確認されていません。ただし、これは個人差がある話であり、コーヒーの量や頻度によって全く影響がないと言い切れるものでもありません。
ホワイトニング中はコーヒーを完全にやめるべき?
2024年に発表された系統的レビュー・メタ解析(Hardan et al.)では、ホワイトニングに関する17件の研究を定性的に評価し、そのうち臨床試験5件についてメタ解析が行われました。その結果、ホームブリーチングでは、着色性の飲食物を制限した群と、コーヒーやワインなどに曝露した群との間で、1週目・2週目・3週目・終了1か月後のいずれの時点でも、色の変化に統計的な有意差は確認されませんでした。オフィスブリーチング終了1か月後についても、食事制限による明確な改善は確認されていません。この論文の結論は、「厳格なホワイトダイエットは必要ではない」というものです。
ただし、これは「コーヒーはいくら飲んでも絶対に影響しない」という意味ではありません。個々の研究では結果に違いもあります。また、SELFDUCKでは現在、施術後24時間はできる範囲で色の濃い飲食物を控えるよう案内していますが、これは研究結果とは別の、SELFDUCKとしての運用上の案内です。研究結果とSELFDUCKの案内は分けてお考えください。医療ホワイトニング後の食事制限について詳しくは医療ホワイトニング後の食事制限は必要?食べていいもの・避けたいものを解説、セルフホワイトニングをご利用の方はホワイトニング後の食事制限は必要?コーヒー・カレー・食べていいものを解説もあわせてご覧ください。
【実例】SELFDUCKで着色が目立った3人

特定の原因を断定するものではありませんが、SELFDUCKの現場で実際に着色が目立っていたケースを、匿名の個別事例として3つ紹介します。
1人目は20代男性で、土建業に従事されている方です。仕事中にコーヒーを飲む習慣があり、缶コーヒーなどを直接口から飲む機会が多く、着色が目立っていました。ただし、これは職業が原因と断定できるものではなく、日常的にコーヒーを飲む機会が多かったという生活習慣の一つとして紹介しています。
2人目は30代女性で、日常的にホットコーヒーを飲む習慣があり、着色が目立っていたケースです。これも、ホットコーヒーそのものが原因と断定できるものではなく、日々の生活習慣の一つとして紹介しています。
3人目は40代男性で、紙タバコを日常的に多く吸う習慣があり、着色が強く見られたケースです。SELFDUCKの現場感覚としても、喫煙習慣のあるお客様では着色や色戻りが目立つと感じることがあり、特に紙タバコでその印象を持つことが多くあります。ただし、これは現場での印象であり、「紙タバコの方が必ず着色する」という医学的な結論として述べているものではありません。研究で示されていることと、現場での経験は分けてお伝えしています。
タバコを吸っていてもホワイトニングできる?
喫煙をしているからといって、一律にホワイトニングができないわけではありません。ただし、歯や歯ぐきの状態によっては、先に歯科医院での確認が必要になる場合があります。医療ホワイトニングを受けられない、または注意が必要なケースについては医療ホワイトニングができない人は?禁忌・注意が必要なケースを解説もご確認ください。
タバコと歯の着色との関連については、2022年に発表された系統的レビュー・メタ解析があります。この研究では、タバコ曝露と歯質・歯科材料の着色との関連を示す結果が報告されていますが、含まれた研究の多くは実験室(in vitro)での研究であり、研究間のばらつきも大きいとされています。SELFDUCKの現場でも、喫煙習慣のあるお客様で着色や色戻りが目立つと感じることがありますが、これは研究結果とは別の、現場での印象としてお伝えするものです。
紙タバコと電子タバコでは着色が違う?
ここは慎重にお伝えする必要があります。SELFDUCKの現場では、紙タバコの方が着色が目立つ印象があります。先ほどの2022年の系統的レビューでも、紙タバコによる着色に関する研究のほうが蓄積されている一方、電子タバコや加熱式タバコに関する研究は限られており、研究間のばらつきも大きいとされています。
そのため、現時点の根拠から「電子タバコなら黄ばまない」「紙タバコの方が電子タバコより何倍着色する」といった言い方はできません。SELFDUCKでは、電子タバコを歯の着色対策として推奨してはいません。
コーヒーを飲んだ後にできること
コーヒーなどを楽しみながら、できる範囲でケアをしたいという方には、次のような方法があります。
- 飲んだ後に水を飲む、または口をすすぐ
- 日常の歯磨きを適切に行う
- 表面の着色が気になる場合は、歯科医院でのクリーニングを検討する
- ホワイトニング中は、担当する医療機関の指示がある場合はそちらを優先する
- SELFDUCKでは、施術後24時間はできる範囲で色の濃い飲食物を控えるよう案内している
なお、「すぐに歯磨きをすれば着色を完全に防げる」というものではない点にご留意ください。
ストローを使えばコーヒーの着色を防げる?
ストローを使うことで着色を防げるのではないか、と気にされる方もいます。SELFDUCKでは、状況に応じてストローを使う方法をご案内することがあります。ただし、ストローを使えば着色予防が保証されるという十分な根拠として扱っているわけではありません。ストローを使っても、歯への飲料の接触を完全になくせるわけではない、という程度にお考えください。
好きなコーヒーを我慢するか、ホワイトニングを続けるか

「コーヒーを一生我慢するか、ホワイトニングをあきらめるか」という二択で考える必要はないと、SELFDUCKでは考えています。ご自身が求める白さと、日々の生活習慣とのバランスをどう取るかという視点で考えていただくことをおすすめします。
SELFDUCK代表も毎日コーヒーを飲んでいます
SELFDUCKの現場から

コーヒー・タバコと歯の黄ばみFAQ
A
コーヒーは歯の表面の着色(外因性着色)に関係することがありますが、歯の黄ばみのすべてがコーヒーによるものとは限りません。
A
意味がないとは言えません。SELFDUCKでも、毎日コーヒーを飲みながら変化を感じているお客様がいます。ただし個人差はあります。
A
SELFDUCKでは、施術後24時間はできる範囲で色の濃い飲食物を控えるよう案内しています。医療機関から指示がある場合はそちらを優先してください。
A
ストローを使っても、歯への飲料の接触を完全になくせるわけではありません。着色予防が保証されるものではない点にご留意ください。
A
紅茶や緑茶などの色の濃い飲み物も、コーヒーと同様に歯の表面の着色に関係することがあります。
A
赤ワインも色素成分を含むため、歯の表面の着色に関係することがあります。
A
喫煙をしているからといって一律にできないわけではありません。ただし、歯や歯ぐきの状態によっては先に歯科医院での確認が必要な場合があります。
A
電子タバコであれば黄ばまないとは言えません。現時点の研究では、電子タバコに関する研究は限られており、SELFDUCKでは着色対策として推奨していません。
A
表面の着色の程度によっては歯磨きだけでは十分に落としきれない場合があります。気になる場合は歯科医院でのクリーニングをご検討ください。
まとめ|コーヒーを楽しみながら白い歯を目指すこともできる
- コーヒー等は外因性着色に関係する
- タバコも着色との関連が報告されている
- 表面着色ならクリーニングで改善する場合がある
- 歯そのものの色を明るくするならホワイトニングという選択肢
- 毎日コーヒーを飲む=ホワイトニングが無駄、ではない
- 厳格なホワイトダイエットの有益性は近年のメタ解析で明確ではない
- SELFDUCKでは24時間できる範囲で控えるよう案内している
- 完全禁止ではなく、希望する白さと生活のバランスを考える
コーヒーや赤ワイン、タバコなどは歯の着色に関係することがありますが、それを理由に好きなものをすべて諦める必要はありません。ご自身の生活スタイルに合わせて、クリーニングやホワイトニングという選択肢を検討していただければと思います。
出典
- 日本歯科医師会「お口のなんでも相談 ホワイトニング」 https://www.jda.or.jp/consultation/vol-36.html
- 日本歯科医師会「テーマパーク8020 ホワイトニング」 https://www.jda.or.jp/park/trouble/white.html
- Hardan L, et al. Is a White Diet Necessary for Tooth Bleaching Procedures? A Systematic Review and Meta-Analysis. Dentistry Journal. 2024;12(4):118. https://doi.org/10.3390/dj12040118
- Karanjkar RR, et al. Effect of tobacco and nicotine in causing staining of dental hard tissues and dental materials: A systematic review and meta-analysis. Clinical and Experimental Dental Research. 2023;9(1):150-164. https://doi.org/10.1002/cre2.683